つれづれなるままにたかはし

筆者たかはしの他愛も無い日常

ピルのこと(その3)

とまあ…ピルを飲む前の私はこのとおり薬漬けだったんです。
ピルが生理痛や排卵痛の痛みを軽減させる効果がある事はなんとなく分かっていましたが、メカニズムはいまいち知らなくて、やはり抵抗がありました。
気持ち悪くなったりするって言う副作用も怖かったし、何より以前は子供が欲しかったというのもあったので、その機会を遠ざけてしまう薬を飲んでまで我慢出来ない痛み…ではないかも知れない…と考えていました。いや、実際は我慢出来ないくらいひどかったんだけど、そんな風に自分に言い聞かせてたのかも知れません。
 
充分異常な痛みだったと思います。
 
あと。
実は私、震災の年に初期の子宮頸癌を患い、一度手術をしていまして。
 
ここから少し話が逸れますが、子宮頸癌の手術は3種類あります。
簡単なものから、子宮頸部レーザー蒸散術、子宮頸部円錐切除術、子宮全摘出となり、癌の進行度合いによってどの手術で対応するか選択されます。私は当時、ごく初期の子宮頸癌、もしくは前がん(一歩手前だけど放っておけば近い将来ほぼ癌化確定)の状態でした。通常ここまで来ると2つめの、円錐切除術を選択する事が多いのですが、まだ20代で若かった事や子供がいない事などから、レーザー蒸散術が選択されました。
円錐切除術は、稀に術後の性行為に痛みや違和感を覚えるようになってしまう事があったり、子宮の入り口である子宮頸部を切除してしまうことから出産時早産になりやすいというデータがあり、私のような状況の場合、レーザー蒸散術を進める医者も多いのです。
レーザー蒸散術はちょっと痛いけど簡単で早くて安全、殆どの病院が無麻酔の日帰り手術、職場復帰もシャワーも術後翌日からOK、そして何より費用が安い(実費15,000円!医療保険入ってれば実費なし!)というメリットもありますが、実はデメリットもあり、ただ患部の表面を焼き払うだけなので子宮頸癌の原因であるヒューマンパピローマウィルスという子宮粘膜に侵食したウィルスを完全に消し去ることが出来ない為、術後も通常より短いスパンで定期検査が必要となりますし、再発の可能性もかなり高いのです。
ちなみに、今の私は再発こそしておりませんが、再発一歩手前あたりをここ2年、ずっとウロウロしている状態です。
 
話は戻して。
基本癌患者はピルは禁忌と、以前何かで読んだ事があって。
ピルは要するに女性ホルモン剤ですから女性ホルモンによって成長するタイプの癌を患っている場合は飲んじゃ駄目だと。子宮頸癌自体は女性ホルモンが原因ではなくウィルスが原因ですが、その内部である子宮自体の癌、子宮体癌はまさに女性ホルモン(エストロゲン)により成長する癌なので、同じようにきっと駄目なんだろうな・・・なんて思ってたんです。
さすがに怖くて。
また癌になるくらいなら毎月の痛いの我慢するわ、って思って。
※しかし、後にこれは私の誤解であった事が判明します。たいして知りもしないで、良くないですね。
 
でも…やっぱ痛いんですわ生理痛。
毎回毎回。
 
職場に毎月「仕事休みます」って言うのもずっとすっごいストレスでした。
我慢出来るんなら行く。
でも我慢出来るレベルじゃない。
ここまで毎月酷い人もあんまり周りに居なくて「どうせちょこっと痛いくらいでヘコタレて休んでんだろうな…」とか思われてんじゃないかとか、そんな嫌な人居ない職場なはずなのに。
それなのに毎月、朝、布団の中でちっちゃくなってスマホの電話帳から職場の番号を導き出しながら、そんな事を思う訳ですよ。
だから、休みの日に生理初日がかぶってくれるとすっごい安心してました。でもそういう時に限って生理痛が2日目まで続いたりして…。
 
んで。去年の梅雨。
 
たまたま、また排卵痛が酷かった時にいつも行ってた病院の予約が取れなくて、別の病院に行きまた。初めて行った病院だったので、そこの先生にこれまでの事を全部お話しして(もちろん癌の事も)、その上で勧めて頂いたのがピルでした。
 
 
次回はピルによる生理通、排卵痛の軽減メカニズムを説明すると共に、私が現在飲んでいるピルを説明します。